入唐求法巡礼行記研究会

『入唐求法巡礼行記』データベースについて

 『入唐求法巡礼行記』データベースは平成13年度〜l6年度科学研究費補助金基盤研究C(2)「『入唐求法巡礼行記』に関する文献校定および基礎的研究」(研究代表者:田中史生)および平成17年度〜20年度科学研究費補助金基盤研究B「『入唐求法巡礼行記』に関する文献校訂及び古代東アジア諸国間交流の総合的研究」(研究代表者:鈴木靖民)における研究成果の一部である。
その主な内容は以下の通りである。

  1. 『入唐求法巡礼行記』の影印本を元としてページ毎のデジタル画像表示
  2. 底本と現在出版されている活字本・訳本・研究書など諸本との対校を一字毎に行い、一字画像ともに一覧表示する機能
  3. 該当箇所における校定本文・読み下し文・注釈の表示機能
  4. 上記3種類のデータについて日付やキーワードによる複合検索機能

■ 校定

校定にあたっては東寺観智院旧蔵本(現個人蔵・国宝、全4帖)を底本とし、以下の諸本を用いた。

  • 影印本
    『東洋文庫論叢』第7所収(1926)(観智院本)
  • 活字本
    『續々群書類從』第12輯宗教部所収(1907);観智院本刊行(群書本)
    『四明餘霞』第329号附録(1914);「津金寺」本刊行(四明本)
    『大日本仏教全書』遊方伝叢書1所収(1915);観智院本を底本に津金寺本で補正(仏全本)

  • 訳注本・校定本
    【日本】
    堀一郎訳『国訳一切経』史傳部25所収(1939、1963補訂、大東出版社)(堀本)
    小野勝年『入唐求法巡礼行記の研究』(1964〜69、1989復刊、法蔵館)(小野本)
    足立喜六訳注・塩入良道補注『入唐求法巡礼行記』1・2(『平凡社東洋文庫』157・442、1970・1985、平凡社)(足塩本)
    深谷憲一訳『入唐求法巡礼行記』(1990中公文庫)(深谷本)
    【中国】
    顧承甫・何泉達点校『入唐求法巡礼行記』(1986、上海古籍出版社)(上海本)
    周一良『入唐求法巡礼行記校註』(1992、花山文藝出版社)(周本)

  • 諸本校定DBでは、作成にあたり以下の17項目を設定し、xls形式で作成した。
    連番・ページ番号・元号・西暦・月・日・校定案・上海本・小野本・四明本・堀本・周本・足塩本・深谷本・群書本・仏全本・備考
  • 校定本文DBは日毎に区切り、TXTファイルで作成した。
  • 観智院本にはないが、補うべきと判断した部分には、諸本校定DBにおいて補うべき前の文字セルに入れ、備考に校定注を付けた。また割注・見せ消ちなどの情報は備考に記した。
  • 諸本において、ひらがなで書いていたり、あえて読んでいない場合には諸本校定DBを空欄とした。
  • 巻1の錯簡と思われる部分(開成4年2月8日〜2月20日条)については諸本校定DBでは観智院本の順番で校定したが、校定本文DBにおいては修正したものを掲載している。

■ 使用漢字

  • 異体字の内、置換可能なものは常用漢字を適用した。
    ex)禮→礼、圓→円 ただし、無と无、并と並は底本のままに入力した。
  • 異体字が常用漢字外の場合は、底本を尊重した。
    ex)濤、涛→底本「濤」を採用
  • 常用漢字外の字の使用は、JIS第二水準の範囲にとどめた。これ以外の字は今昔文字鏡フォントで表記し、その後ろに大漢和コードを6桁で入力している。 
    ex)?(000828)
  • 数字の大字はそのまま採用した。但し、「壹」「?」は常用漢字である「壱」「漆」に置き換えた。
  • 繰り返し記号は「々」で統一した。

右記のデータベースの利用規約に合意する

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データベースのご利用規約

  1. 本データベースにおける東寺観智院旧蔵本の画像利用・公開にあたっては、原所蔵者および財団法人東洋文庫の掲載許可をうけております。

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